意外と知らない「土地の面積」~あなたの土地の面積は正しい面積か?

・自分の土地の面積があっているのかわからない
・自分の土地には図面がない
・自宅を新築しようと思い現況測量をしたら面積が減っていた

このように思われて検索されたのではないでしょうか?

多くの方が、登記されている面積が正しい面積だと思われています。
登記されているのですから当然です。

確かに、直近で分筆登記や地積更正登記された土地は正しい面積が登記されています。
しかし、過去に一度も分割していない土地や分割していても古い年代に分割した時の面積は正しくない場合も多いです。

この記事では
・土地の面積が決まった地租改正について
・図面のある土地は正しい面積ではないのか

を解説しています。

そして、記事を読んでいただき正しい面積を知りたい、図面がないので図面を保有したいと思われた方は土地家屋調査士に相談することをおすすめいたします。

最後まで読んでいただければ幸いです。

1 土地の面積とは

土地の面積は登記簿(全部事項証明書)に記載されています。

公の書面なので正しい面積だと思われている方がほとんどだと思います。

しかし、実際の境界確定測量を行うと登記簿記載の面積と違うケースも多々あります。
何で違うのでしょうか?

これを知るには土地が出来た経緯から知らないと理解できません。
事項で、わかりやすく解説します。

1-1 土地の面積ってどうやってきまっているのか

土地の面積は明治時代の「地租改正」(ちそかいせい)で決まりました。

地租改正とは?

江戸時代は、年貢として現在のようなお金ではなく お米 が税として納められていました。
納めるお米の量は収穫高によっていたため、天気や気候などの自然現象に大きく左右され、収入が安定しなかったため、明治政府は、土地に地価と所有者を定めて、地価の3%を税として 現金 で納めることにしたのが地租改正です。

当然ですが、土地の所有者は税金を安くしたいので、面積を過少申告していたと言われています。

直近で測量をして、分筆登記や地積更正登記を申請した土地は正しい面積が登記簿に記載されていますが、測量や登記を行ったことのない土地や、やっていても古いものである場合は、当時の面積が引き継がれているので正しい面積とは言えません。
実際、我々も土地境界確定測量を行い面積を確定していきますが、登記簿記載の面積より大幅に増えている場合も少なくありません。

ただし近年は、土地区画整理や国土調査などの成果によって登記簿の面積が修正されています地域もあります。
これらが行われている地域では、法務局に図面がなくても登記簿には正しい面積が記載されている場合が多いです。

1-2 図面のある土地は正しい面積ではないのか

法務局に図面があっても正しい面積とは限りません。

確かに上の図面のように直近の地積測量図が法務局に保管されていれば正しい面積として登記されていると思います。

しかし、このようなしっかりとした図面の提出は、平成17年の不動産登記法改正で義務付けられました。

それ以前は、下の図面のような登記簿の面積から求積した面積を差し引くいわゆる残地求積が認められていましたので正しい面積とは言えません。

地積測量図の記載内容や効果は地積測量図が作成された年代に関係してきます。
地積測量図について詳しくお知りになりたい方は、「地積測量図の見方がわかる、作成者である土地家屋調査士が徹底解説」をご参照ください。

2 正しい土地の面積を調べるなら土地家屋調査士へ


正しい土地の面積を調べるなら土地家屋調査士に依頼してください。

正しい面積を調べるためには、土地境界確定測量を行う必要があります。

土地境界確定測量は、現地を測量して様々な資料に基づき境界(筆界)を特定し、その特定した境界(筆界)をお隣の所有者と確認していく測量になります。

土地家屋調査士は、土地家屋調査士法第1条で「土地の筆界を明らかにする業務の専門家」と規定されています。

土地家屋調査士法第1条
土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もって国民生活の安定と向上に資することを使命とする。

土地境界確定測量を行うことにより正しい面積を調べることができ、この測量結果に基づき土地地積更正登記を申請することにより登記面積が正しい面積に更正され、地積測量図も法務局に備え付けられます。

土地境界確定測量について詳しくお知りになりたい方は、「確定測量とは?なぜ必要なのかについて土地家屋調査士が徹底解説」をご参照ください。

土地地積更正登記について詳しくお知りになりたい方は、「土地地積更正登記とは?正しい面積に修正して自分の土地を守る方法!」をご参照ください。

3 まとめ

私の父親もそうでしたが、登記簿に記載されている面積が正しいと思っている方は多いです。
公的な書面ですので、そう思うことが当然だと思います。

しかし、現実は違うことも少なくありません。

この記事では、登記簿の面積が違う理由を解説してきました。
土地の面積は、明治政府の地租改正によって決まりました。
税負担を減らすために過少申告や測量の間違いもあったのだと思われます。

直近での測量や登記を行っていない土地は、この当時の面積が登記されている場合もあります。
登記簿の面積より実際の面積の方が、多い場合はいいですが、少ない場合は税金を多く支払っていることになります。

自分の土地の面積を調べること=土地の境界をはっきりさせる
このことが、皆さんの大切な土地を安心・安全な価値にする方法です。

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