確定測量とは?なぜ必要なのかについて土地家屋調査士が徹底解説

「確定測量」という言葉を聞いた事ありますか?
「確定測量」をやらなくてはならないと言われて、検索されたのではないでしょうか。

確定測量」は、土地の境界(筆界)を確定するための測量であり、売買や土地を分ける分筆登記にはやらなくてはならない測量です。
多くの方が登記簿(土地全部事項証明)に記載されている地積が正しい地積だと思われています。

確かに直近で分筆登記がされた土地や地積更正登記のされた土地は正しい面積ですが、登記簿が作成された時から土地の分割等を行なっていない土地や分割は行なっているがそれが昭和の時代の場合には正しい面積とは言えないことがあります。

なぜ違うのかですが、そもそも登記簿が作成された時に記載された面積は明治時代の地租改正の際の面積がそのまま使われているからです。

現在と比べて測量機器や測量技術は劣りますし(縄で測っていた)、課税を低くするために過小申告がされていたとも言われています。(これについては根拠はないもののそのように伝え聞いています)

現在の確定測量はトータルステーションという測量機器を用いて測量をするのが一般的です。

トータルステーションは光の波で位置を測定する精密機械で誤差はほぼないと言っても言い過ぎではないと思います。

このような測量機器を用い面積を確定させていくので安心・安全な売買や分筆、相続、建築などができると言えます。

この記事では土地境界及び測量についての専門家である土地家屋調査士が、「確定測量」についてわかりやすく解説します。

1 確定測量とは

確定測量とは、土地の境界(筆界)を確定するための測量です。

土地の境界は「筆界」と「所有権界」の2種類があり、確定測量は「筆界」を確定させるための測量です。

(境界、筆界、所有権界の関係)

(境界、筆界、所有権界の例)

土地の筆界と境界については「筆界・境界の違いを解説!思わぬトラブルを防止・解決する方法」にてより詳しくご理解いただけます。

1-1 確定測量は早め早めにやっておくべきです!

確定測量は早め早めにやっておくべきです。

なぜならば土地の売買や相続・建築などで土地を分ける分筆登記土地境界確定測量が必要となります
現在は境界が確定していることが売買の条件になっている場合が多いですし、相続で土地を分けたい場合、相続した土地を一部売却したい場合、建築敷地を分筆して抵当権を設定する場合など、確定測量をしておかないとを分筆登記ができません。

(確定測量が必要になる場面)

目的場面
売買買主の希望する売買条件となっている
売買土地の一部を分筆して売却する
相続兄弟と土地を分筆して分筆して分ける
相続

以前に共有として相続登記した土地を分けてそれぞれの単独所有とする

建築土地の一部を敷地として建築する際、その部分のみ抵当権を設定する(銀行指示)
建築狭小地ゆえに、建築敷地の範囲を最大限確保したい(建築敷地をはっきりさせる)

また、土地の境界確定は測量やお隣との境界確認等様々な業務がありますので、土地の境界確定や土地分筆登記は短期間では終わりません。

実際どのくらいの期間がかかるのか事例を紹介します。

 

・一般的な事例
事例1:道路種別が公道(確定済)で隣接地の数が4軒くらいの場合
1カ月半~2カ月

事例2:道路種別が公道(未確定)で隣接地の数が4軒くらいの場合
3カ月~5カ月

事例3:道路種別が私道(所有者が少数)で隣接地の数が4軒くらいの場合
1カ月半~2カ月

事例4:道路種別が私道(所有者が多数)で隣接地の数が4軒くらいの場合
3カ月~

このように確定測量には長い期間を要します。
時間に余裕がある時に確定測量をするべきです。
詳細は「土地の価値を高めるための境界確定のすすめ」をご参照ください。

1-2 確定測量と現況測量の違いは?

 

確定測量と現況測量の大きな違いは「境界(筆界)」を確定するかどうかです。

確定測量は、土地の境界を確定させる測量であるのに対し、現況測量は土地の現況の面積や土地の状況を把握するために行う測量です。

目的効果
現況測量土地の大まかな面積がわかる。構造物等に囲まれた土地の現況面積がわかる。(境界は決まらない) 土地の範囲、状況を知ることが出来る。
確定測量確定測量 隣接土地との確認により境界と土地の面積が確定する。
(境界が決まる)
 土地の登記する際に役に立つ。 

             
実際の確定測量と現況測量の図面は下のとおりです。

(現況測量図)
現況の面積、現地の状況などを図面化します。

(確定図、確定測量図)
境界の位置、境界標の種類、正しい面積が記載されます。

1-3 確定測量を行うには

確定測量の流れは下記のとおりです。

流れについて解説します。

①相談、②見積り、③依頼
確定測量が必要な場合は多々あります。
売却の場合や土地を分ける分筆登記、正しい面積に更正する地積更正登記等の場合に確定測量が必要となります。
相談内容を精査して見積りを行い提出します。
見積り金額に納得した場合に依頼となります。

④資料調査
法務局や区市区町村の役所に保管されている図面等の調査を行います。
この調査が境界(筆界)を明らかにする基礎となります。

⑤現地調査・測量
実際に現地に入り測量を行います。
④で調査した資料に基づき現地の境界標等を調査し、測量します。
測量は1回で終了するわけではなく、必要があれば数回現地調査、測量を行います。

⑥計算
現地の調査、測量したデータを資料に基づき計算をして境界(筆界)の位置を特定します。
確定測量においてこの作業が最も重要な作業となります。

⑦仮のポイントの設置
⑥で計算して求めた境界(筆界)点の位置を現地でわかりやすいように仮のポイントを設置します。
仮のポイントには木杭やペイント等簡易なものが使用されます。

⑧境界(筆界)立会い
境界を確定させるためにはお隣との境界確認が必要です。
⑦で現地に出したポイントをお隣の方に確認してもらいます。

⑨境界標設置
⑧でお隣との確認が終了し境界(筆界)点が確定したら仮のポイントの位置に正式な境界標を設置します。
正式な境界標とは、コンクリート杭、金属標、石杭等の永続性のある境界標を言います。
詳細は「境界標の種類を徹底解説!これであなたも境界標通!」をご参照ください。

⑩境界(筆界)確認書の取り交わし
境界標を設置したらお隣と境界(筆界)を間違いなく確認したことを書面で取り交わします。
土地家屋調査士法人えんの使用している書面は筆界確認書と言います。
筆界確認書に境界が図示された図面を添付して2部作成します。
その筆界確認書に署名・押印を行いお隣の方と1部ずつ持ち合います・
詳細は「専門家が解説!筆界確認書に署名・押印することの意味」をご参照ください。

⑪成果作成、納品
全ての隣地の方と筆界確認書を取り交わすことができたら、成果を作成し納品します。

①~⑪が確定測量の流れになります。

2 確定測量の依頼は土地家屋調査士に依頼すべき!

確定測量は土地家屋調査士に依頼してください。

1章でもご説明しましたが、確定測量とは、土地の境界(筆界)を確定するための測量です。
土地家屋調査士は土地家屋調査士法第1条で「土地の筆界を明らかにする業務の専門家」と規定されていますので、土地の売買・相続・建築などに必要な確定測量ができます。

土地家屋調査士法第1条(土地家屋調査士の使命)
土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もって国民生活の安定と向上に資することを使命とする。

このように土地家屋調査士は「土地の筆界を明らかにする業務の専門家」として位置づけられているのと、「不動産(土地・建物)の表示に関する登記の専門家」でもあります。
確定測量を行う背景には土地を分ける分筆登記や土地の面積を更正する地積更正登記等があります。

このような事も考慮して確定測量は土地家屋調査士に依頼してください。

土地家屋調査士を選ぶポイント
確定測量を実施するには、お隣の所有者との協議や境界承認という手順を踏むほか、間違いなく測量及び計算を行う必要があります。

事務所の近さや安さだけで選ぶことなく、親身になって相談に乗ってくれるなど、信頼のできる事務所を選んでください。

1.信頼できる
2.親身になって相談してくれる
3.見積額、注意点を示してくれる

 

悪い選び方
1.事務所が近いことだけで選ぶ
2.費用が安いことだけで選ぶ
3.適当に選ぶ

 

確定測量は、目に見えない部分で段取りや経験などにより積みあがったノウハウがあり、状況次第では、境界が確定出来ないケースもあります。
依頼する側にとって、一番の利益は確実に境界を確定させることですので、是非、信頼できる事務所を選んでください。

3 確定測量の費用!

確定測量の費用は、土地の面積や土地の状況によって違います。
事例で説明します。

面積が100㎡~150㎡くらいの確定測量の費用の一例
条件1:隣接道路が公道で道路境界(筆界)確定済の場合・・・40万円~60万円
条件2:隣接道路が公道で道路境界(筆界)未確定の場合・・・60万円~100万円
条件3:隣接道路が私道で道路所有者が少数の場合   ・・・45万円~65万円
条件4:隣接道路が私道で道路所有者が多数の場合   ・・・60万円~

境界確定の費用は大きく分けると以下の5つで決まります。
1,土地の面積
2,隣接地の数
3,境界(筆界)点数
4,隣接道路の種別
5,隣接道路の確定の有無

詳細は「土地の価値を高めるための境界確定のすすめ」をご参照ください。

4 まとめ

「確定測量」について解説してきました。

我々は土地家屋調査士として数多くの「確定測量」を行ってきました。
しかし、ほとんどの方が「財産保全」という目的ではなく土地を売却するためだったり、相続が発生し兄弟で土地を分けたいからという目的での「確定測量」の依頼です。

「確定測量」は、時間のかかる測量です。

・一般的な事例
事例1:道路種別が公道(確定済)で隣接地の数が4軒くらいの場合
1カ月半~2カ月

事例2:道路種別が公道(未確定)で隣接地の数が4軒くらいの場合
3カ月~5カ月

事例3:道路種別が私道(所有者が少数)で隣接地の数が4軒くらいの場合
1カ月半~2カ月

事例4:道路種別が私道(所有者が多数)で隣接地の数が4軒くらいの場合
3カ月~

これだけの時間を要してもお隣が境界を認めなかったり、立会いを拒否されたりして確定に至らないケースもあります。

必要にせまられて「確定測量」をするのではなく「境界トラブル防止」や「財産保全」のために事前に「確定測量」をやっておくことをおすすめします。

この記事が皆様の大切な不動産を安心・安全な価値にする一助になれれば幸いです。

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