袋地(ふくろち)とは?問題点と解消方法・手続きについて徹底解説!

袋地(ふくろち)の売却でお困りですか?

不動産仲介さんから「お客様の土地は袋地で、何もできないですね・・・」と言われしまった・・・。あなたの土地が「袋地」であることでお悩みではないでしょうか。

安心してください。袋地である今の状態を解消できれば、あなたの土地の価値はグーンと上がります。

では、どうすれば袋地の状態を解消できるのか、それにはどのような手続きが必要で、どこに相談すれば良いのか、その手続きにはどのくらいの費用と期間がかかるのか? それらの疑問について、詳しくわかりやすく解説します。

あなたの思い出の詰まった土地を価値ある不動産とするために是非とも参考にして下さい!

1 袋地とは                         

(図1 袋地と囲繞地)


袋地とは、右図1の黄色部分の土地のように他人の土地に囲まれて道路に接していない土地のことをいいます。
逆に袋地を取り囲んでいる土地を囲繞地(いにょうち)といいます。

袋地においては、道路に出るために囲繞地を通行する権利が法的に認められています。これを囲繞地通行権といいます。
 

民法 第211条 第1項 

他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。

袋地に認められた囲繞地通行権

(図2 囲繞地通行料 必要)

                         
・上図2囲繞地Aの所有者との設定契約なしで、通路部分を利用することができます。

・通行の場所及び方法は、袋地所有者のために必要であり、かつ、囲繞地所有者にとって損害が最も少ない範囲に限られます。

・一般的には、囲繞地Aの所有者に対して、通行料を支払う必要があります。

(図3 囲繞地通行料 不要)

      
・上図3のようにこの袋地が囲繞地Bの土地を分筆したことによりできたものである場合は、囲繞地Bの所有者に対してのみ囲繞地通行権を主張できます。

・この場合は、囲繞地Bの所有者に対して、通行料を支払う必要はありません。

 

2 袋地の問題点 

袋地の最大の問題点は、袋地が接道要件を満たしておらず、新たに建物を建てることが出来ない土地であることです。

建築基準法では、道路に2メートル以上(※)接していないと建物が建てられないことになっています。(建築基準法第43条)
※ 最低2メートル以上の通路幅が必要ということです。 また、通路部分の延長(奥行)についても各都道府県の条例で制限がされています。

ここでいう道路とは、建築基準法第42条に定められた道路を指します。

(建築基準法第42条の規定による道路)

囲繞地通行権は前述のとおり、通行のために必要最低限の範囲で認められるものであり、建築基準法による接道要件を満たすための範囲(幅2メートル以上)について認められたものではありません。(最高裁判例 平成8(オ)539号)

また、囲繞地通行権は袋地所有者に認められた権利ではありますが、いわば自分の土地の一部を通行されている囲繞地所有者との間で、通路部分の利用方法等についてトラブルになるケースも少なくないことも、袋地の売却が難しい理由の一つです。
袋地の売却や袋地内での建築を予定されている場合は、一日も早く袋地状態を解消した方が良いでしょう。

 

3 袋地状態の解消方法と費用、期間 

袋地である状態を解消すれば、建築可能な土地となり、土地の価値も格段に上がります。
ではどうすれば良いのでしょうか。いくつか方法がありますが、有効なものを3つご紹介します。
※ 費用・期間については概算ですので、条件により大きく変わる可能性があります。 実際にあなたの袋地状態の解消方法・費用・期間を確認したい場合は、検討段階でまずは境界の専門家である土地家屋調査士にご相談されることをおすすめします。

3-1 地役権(ちえきけん)を設定する

囲繞地所有者の合意が得られるようであれば、通路部分について地役権を設定するという方法があります。
地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために他の土地を利用する権利のことです。
 

民法 第280条

地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。(後略)

前述の囲繞地通行権とは下表のような違いがあります。
 
(通行地役権と囲繞地通行権の違い)

囲繞地通行権との大きな違いは、囲繞地所有者との契約行為であるため通路の場所や範囲については話し合いで自由に決めることができます。

ただし、地役権を設定した囲繞地を売買等により取得した第三者にその地役権の存在を主張するには、登記をしておくことが必要です。

地役権の登記をすると袋地には要役地である旨の記録がされ、囲繞地には承役地である旨の記録がされます。

要役地 … 他の土地を利用することで利便性が上がる土地(袋地)
承役地 … 他の土地の利便性を上げるために利用される土地(囲繞地)

(承役地と要役地)

地役権は、土地の一部分について設定することができます。 地役権を土地の一部分に設定する場合は、その場所と範囲を明らかにするために地役権図面を添付して登記申請します。

  
(地役権図面)

(地役権設定の流れ)

地役権図面の作成は、土地家屋調査士が行います。

地役権設定契約書の作成及び地役権設定登記は、司法書士が行います。費用の一例です。

承役地(囲繞地)についてされる登記

要役地(袋地)についてされる登記

3-2 隣地の全部または一部を買い取る

隣の土地を買い取ることで接道要件を満たすことができる可能性があります。

(囲繞地を買い取る)

 

もしくは、隣の土地の一部分を買い取ることでも接道要件を満たし、建物を建築することができます。
 
道路まで出る通路部分の幅は2メートル以上必要ですので、注意しましょう。

(囲繞地から通路部分を買い取る)

 

この場合には次のような手続きが必要となります。業者に頼む場合の依頼先とその手続きにかかる期間・費用(概算)についても次のとおりです。 

通路部分買い取りの流れ

囲繞地所有者と交渉し、通路部分の売却に応じてもらえるようであれば、その範囲や金額等について話し合う。

    
   

お隣りさんの土地(囲繞地A)を測量し、買取部分(通路部分)について分筆登記の申請をする。
分筆については下記の記事を参照してください。
分筆とは?安全確実な登記方法について土地家屋調査士が徹底解説!     

買取部分(通路部分)について所有権移転登記の申請をする。
   

3-3 通路部分と自分の敷地の一部を交換する

通路部分と自分の土地の一部を交換することにより、接道要件を満たすことができます。

等面積ではなく、等価(土地の評価額)による交換が一般的ですが、この交換により袋地側が受ける恩恵が大きい(土地の価値が上がる)ため、お隣りさんとの交渉次第では袋地側の方が、より多くの土地を提供する必要がある場合があります。

(交換前)
     

(交換後)

(土地交換の流れ)

囲繞地所有者とそれぞれの交換部分について話し合う

土地の交換にあたっては、土地の鑑定評価や交換に伴う譲渡税発生の有無等専門的な知識が必要となるため、司法書士・税理士・不動産鑑定士または、それらの専門家と繋がりのある不動産仲介会社に相談した方が安心でしょう。

袋地と囲繞地A 両方の土地を測量し、分筆登記を申請する。

交換の契約書を取り交わし、それぞれの交換部分について所有権移転登記の申請をする。

4 まとめ 

袋地の最大の問題点は、接道要件を満たしていないため、建物が建てられないことです。 建築不可の土地であるため、なかなか買い手も現れず、現れたとしても二束三文で手放さぜるを得ないのが実情です。

しかし、死に地と呼ばれる袋地は上記方法により生き返ります。

提携の司法書士・税理士・不動産仲介会社等それぞれのエキスパートが一丸となって、あなたの土地の問題解決にあたります。是非一度、御相談下さい。

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